2019年11月4日月曜日

備中松山城の重要文化財二重櫓の公開へ行ってきました


備中松山城本丸
備中松山城本丸
備中松山城二重櫓
備中松山城二重櫓
備中松山城の二重櫓公開へ行ってきました。岡山県内では数少ない現存櫓で、重要文化財に指定されています。

層塔型の二重櫓で、漆塗りの竪板を貼り、天守と意匠をあわせます。破風など装飾はほとんどなく、耽美な様式を示します。

2層目天井の梁
2層目天井の梁
梁は一本木。屋根の構造も簡素なものですが、なかなかに見応えを感じます。

第2層目の鉄砲狭間
第2層目の鉄砲狭間

第2層目には鉄砲狭間が開いていますが、外側に竪板が貼られているため、使うことはできません。

格子窓から外を望む
格子窓から外を望む
格子窓から外を見てみました。外は明るく、中は薄暗い。格子の部材の厚さは10cmほどでした。

全体に見て、城郭櫓としての重厚性、機能性よりも、太平の世の様式性が反映されていように感じました。

瓦は古いものでも水谷期のもの。この櫓は17世紀前半の備中松山城を描いたとみられる「正保城図」には描かれていません。天和年間とされる、水谷勝宗による大改修に際して、新造されたとみて良いのではないでしょうか。

一年で数日しか公開されない貴重な文化財です。未見の方は是非おすすめします。

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